トップページ

私たちの支援活動

インドについて

支援方法と振込先

広告サポーター

いのちの水プロジェクト



1948年12月10日に国連総会で世界人権宣言が採択されました。
その中には、生命、身体の安全に関する権利や教育を受ける権利を有するとあります。世界では貧困層の人々が井戸水を汲みに行くことに長時間を要し、また、その作業を児童が行うため、教育を受けることが困難になっています。不衛生な水により健康を害するだけでなく、推定180万人が尊い命を失っています。

インドでは、3月下旬(初夏)から気温が上昇し、5月にはピークとなり、40度後半から50度にまで達します。一生涯を野外で過ごす人々にとって、これから、ただひたすら耐えるだけの季節を迎えます。スラムの人々への飲料水配給は、故Y・Sレディ氏(当時のアンドラプラデシュ州首相)との約束でした。
他の国では一般的な方法として井戸を採掘しますが、インドでは下記のような問題があります。

  1.許可をもらうために時間を要することと、その難しさ
  2.地下水の汚染問題
  3.州によっては地層に巨大な岩盤があること
  4.井戸を掘っても枯渇してしまうこと

現在は、政府の飲料水を購入してドライバー付きの給水車で配給をしています。この水を受け取るほとんどの人たちは、生まれて初めて安全な水を飲むことができるのです。また、水汲みという重労働から解放され、教育を受けることができる児童も増えています。
日本に住む私たちとは大きく異なりますが、コップ一杯の水で救える命があるのです。

* ページの上に戻る *



スラムへの食糧配給



人道支援には、多岐にわたる活動があります。最も重要なのは、最終的に自立できるように支援を行うことです。今回は、スラムへの食糧支援を紹介します。それぞれに状況は異なりますが、一番劣悪なスラムでは、現地のNGOパートナーと出逢うまで、廃棄された食物(腐敗したもの)を天日で乾かしてから食べていました。彼らは常に腹痛を抱えているうえに、栄養失調でした。

食糧支援と同時に、飲み水を保管するタンクを設置することを試みましたが、これはうまくいかず、断念しました。
何度教えても、空になると中に住みつき、汚してしまうからです。

最も大変なことは、食料の配給時です。多くのスラムでは、並んで順番に受け取ることが出来ません。残念ながら、食料を配給する時には、棒と鞭を持つ人が両側に立ちます。興奮した人々が、配給するスタッフに襲いかかることが度々起きるからです。しかし、時間が発つにつれ、順番を守らせて並ぶように指示する人が育ってきます。根気のいる支援ではありますが、これが、自立への第一歩となります。

* ページの上に戻る *



フリースクール〜教育支援



インドでも、国民の識字率が公表されています。しかし、それ以前の問題として、そもそも国民の人口にカウントされない人たちが存在します。

国勢調査は10年に一度行われますが、不可触民の中で対象とならない人が多くいます(※すべての不可触民ではありません)。
また、貧困層には児童の労働問題もあります。生きていくことで精一杯の人たちは、普通、幼い子供でさえ労働力と考えます。




<インドならではの問題点について>
1・親の理解を得ること
先祖代々、スラムでの生活をしている不可触民に、教育の重要さを伝えるのは至難の業です。
2・安全な場所の確保
インドでは子供がさらわれる事件が多く、物乞いの組織、人身売買の組織などから守る必要があります。
(ひどい場合は親が子供を売ってしまいます。)
3・信頼できる教師の育成
スキル不足だけではなく、盗みをしない、長期に渡り継続できる教師を確保するのはそう簡単ではありません。

この活動では、生活に関わる衛生の指導、現地の言葉、算数などを教えていきます。写真は文房具を手にして大喜びしている様子です。
日本の文房具は品質がとても良く、子供たちにとっては大切な宝物のようです。継続するには困難が伴いますが、自立のために欠かせない働きです。

* ページの上に戻る *



インド孤児院支援



皆さんは、インドと聞いて何を連想するでしょうか?タージ・マハルやガンジス川、カリーと並んで孤児院を思い浮かべる人も多くいるでしょう。

今回紹介するのは、タミルナドゥ州にある孤児院の支援です。ここは、両親がいないだけではなく、親戚にも養ってもらえない孤児を受け入れる施設です。この子供たちも以前は路上かスラムにいました。とても同じ人間とは思えない生き方をしてきました。この孤児院では、住まい、食事、衣類、井戸だけではなく、(親は異なりますが)本当の家族を得ることが出来ます。


学校にも通いますが、家族の間で学ぶことの方が多いのです。例えば、200〜300人で食事を取りますが、どんな小さな子も、全員が揃うまで、自分の位置で待っています。食事が終わると、みんなであと片づけをします。
この人数にも関わらず、スタッフは2〜3人で十分です。お兄さん、お姉さんは、幼い子たちに自分のことは自分で出来るように教えてくれます。日本の教育機関にも、見習ってほしいほど、良くしつけられています。

インドの孤児事情ですが、多くの問題を抱えています。この国では、孤児を利用したビジネスが多くあり、外国人には見分けることが難しい状況です。

隣のAP州では、オランダのNGO団体が、孤児院を装い児童売春を行っていました。また、お金儲けだけのための孤児院も多くあり、公務員がわいろをもらう問題も後を絶ちません。その結果、基準が厳しくなり、善良な孤児院ほど厳しい運営を強いられるのです。

NGO一杯の水では、この施設の孤児約40名に、衣食住と修学(高校卒業まで)を支援しています。この施設で育つ孤児たちは、本当に明るく笑顔が輝いています。ここでも、コップ一杯の水で孤児たちの人生を変える働きができるのです。

* ページの上に戻る *



なぜ、不可触民なのか?



今回は、支援の対象が不可触民である理由について説明したいと思います。インドでは1948年に法律が制定されたにも関わらず、一時間に二人が暴行され、一日に二人が殺害され、一日に2カ所の住まいが焼かれている計算となります(あくまで、公にされている数字だけです)。

以下、彼らが置かれている現状です。




異なるカーストとの関係、住まい、井戸、食器に至るまで共有することが許されない。偏見から、汚れた職業や役割に就かされる。(死骸、死体、汚物処理)危険な仕事に就き、さらに事故死や障害者となっても保障がされない。無職あるいは低賃金のため、債務労働者の割合が高く、男性は奴隷、女性は売春宿に売られる事例が多発。高学歴や高収入の仕事に就いた不可触民が殺害、暴行される事例が後を絶たない。不可触民への犯罪に対して罰する法律が存在しないか、施行されない。女性は、宗教教義や儀式のために捧げられてしまい、売春や人身売買される。
カーストという概念は、南アジアに多く見られ、中央アジア〜南アフリカまで存在します。その中で、インドの不可触民に対する被害と差別(他のカーストはそう考えていません)が最も多く報告されています。

スリランカやネパールは、憲法上、刑罰の対象とされているため、インドほど劣悪な状況にはないようです。パキスタンでは幾つかの州に集中し、スンニ派のイスラム教にも存在していて、バングラデシュとともに憲法上の規制が無いようです。

NGO一杯の水では、抗議活動や社会運動を行うことはありません。
あくまでも、自立を支援することがこの働きの目的です。


* ページの上に戻る *